外輪山とともに:大阿蘇火の山まつり|熊本県阿蘇市
「阿蘇の山々から眺めていた麓の町。 そこに上がる花火を、ぜひ見たいな。」
大きな花火イベントと比べると規模は小さめなのですが、この町の花火は外せないと、望遠レンズを買った時から思っていました。
実は、この日は家族の都合で車が使えなかったのですが、125ccのバイクにまたがり、撮影機材を背負っての片道4時間の旅。そこまでしてでも見たかったんですよね。
イベント名 | 大阿蘇火の山まつり |
開催日 | 2023年8月19日(土) |
時間 | 20時〜20時30分 |
打ち上げ数 | 約2000発 |
僕が撮りたい花火の風景について、お約束ですが
僕が目的とする花火を写真に収める行為は、少し離れた場所から、花火の手前にある町の風景や、花火の先にある自然の景色なども合わせて1枚の画にすることを目的とします。(望遠レンズの「圧縮効果」を利用して、風景を圧縮する表現技法とも言えます。)
町の風景と花火が組み合わさることで、間近で撮った写真とは違った世界観を目指したものなんです。
さて今回は、どんな風景に出会えたんでしょうか。
この日の午前中は猛暑。 バイクで出発して1時間ほどで大分県日田市の手前まで来ましたが、ちょっとバテ気味です。
コンビニで2Lの水を買って、定期的に頭や首に水をかけながら、130km先を目指します。
大分県日田市の大山川で、ひとやすみ。(スマホで撮影)
徐々に曇りになったことと、日田市から山道に入ったことで、涼しくなってきて、快適な移動になりました。
「阿蘇の町だね(阿蘇市)。雄大な景色だなー」
大観峰には寄らず、道路沿いの展望所で眺めた景色に、移動の疲れを忘れました。
町を過ぎ、僕が向かうのはあっち。
出来れば、杵島岳(噴火口を回って、町に近い場所)から撮りたい。 もちろん登山アイテムも持ってきています。
しかし、高度を上げるに従って天気が悪くなってきました。 観光客がたくさんいる草千里ヶ浜は、完全な曇りで、杵島岳は雲に包まれてしまいました。
ここで決断を迫られます。 あと1時間で外輪山の展望所へ移動しなおすか、今いる付近で撮るか。
小雨も降り始めた中で考えた結論は、”今の場所に留まる”。
「外輪山には、たくさん人がいるだろう。そのアングルは任せよう。」(ただ、外輪山から見る方が距離が近いぶん、キレイだとは思いました。)
夜が町を覆うと、花火が上がり始めました。
この場所は小雨が降っているので、カメラと特大レンズを大きなビニールで包んで保護しつつ、荷物も濡れないようにし、僕自身もカッパを着ています。
”町とともにある花火の光”
僕の願った風景を撮ることが出来て、小雨も気になりません。 (とはいえ、機材がズブ濡れになったら、凹むとは思いますが。)
自分の目で見ると遠く小さい花火ですが、カメラ越しの風景は大きく鮮やかで、前の投稿でも書いたけど、写真越しに歓声が伝わってきます。
本当は、背後にある外輪山も写って欲しかった。
外輪山が写れば、僕が想像していた「町の風景」は完成していました。 しかし、とても明るい花火と、とても暗い背景を同時に写し出すことが、技術的に難しいことが分かりました。
後になって考えると、もう少し試せたとは思いますが、小雨の中で、時間も短時間で、外輪山上の車のライトが写っただけで、「今回はよく出来ました!」と自分を褒めることにしました。
「たなびく煙も美しい。」
花火をそばで見てて、視界に煙があると、花火が見にくくなるけど、こうやって俯瞰して見ると、煙も花火の一部で、夏の風情を構成する大切なものだと分かります。
阿蘇の中岳も、噴煙が風でたなびいている景色が、雄大さを感じさせてくれますよね。
クライマックスに向かう光と、聞こえないけど聞こえてくる歓声。
子供たちが喜んでいるんだろうね。いい夏だ。
写りのいい何枚かをスライドショーにまとめました。 スライドして見てくださいね。
打ち上げ地点は、ここです↓↓↓
この日のカメラは
camera: sony α7R4
lens:
[花火]SEL200600G(FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS )
[その他]フォクトレンダー apo-lanthar 35mm