歴史の小道を歩む:天拝神社・荒穂神社・天拝山・天拝公園(天拝山歴史自然公園)|福岡県筑紫野市
こんにちは、kehogiです。
春の曇り空の下、荒穂神社・天拝(てんぱい)神社へお参りするために、天拝山へ登山に行きました。
菅原道真公の伝説と歴史のある山、天拝山の様子を紹介しますね。
- 所在地:筑紫野市大字武蔵629-1ほか
- お参り(登山)の出発地は、天拝公園(天拝山歴史自然公園)です。
(筑紫野市ホームページを確認したところ、公園の名称が二つ書いてあるので、どちらも正式名称のようです。) - 駐車場は35台 (筑紫野市ホームページより引用)
- 上記台数は公園そばの駐車場分と思われます。高速道路下にも駐車場があります。ここは5分ほど歩きます。
- 登山者が多いので、時間帯によっては、公園そばの駐車場が満車になっていることが、よくあります。
天拝山について
- 標高257mの天拝山は、手軽に登れる初心者向けの山として人気で、天拝公園から30~40分で山頂に到着します。地域の方のお散歩コースにも、なっています。
- 「開運の道」と名付けられたメインの登山道は広くて歩きやすいので、スニーカーでも登れます。最後、山頂へは5〜10分ほど(人による)階段を登ります。
(並走する「天神様の小径(こみち)」というルートもあります。こちらは狭くて、一般的な登山道という感じですね。) - 天拝山という名前は、平安時代、大宰府に左遷された菅原道真が、「自身の無実を天に拝んだ」という伝承に由来しています。
- 展望台がある山頂からは筑紫平野全景と博多湾まで一望できて、目を楽しませてくれます。
- トイレは、出発地点の天拝公園にあります。
登山道の風景
天拝公園から登山道に入ると、趣のある案内図がありました。
この案内図には、徒歩50分と書いてありますね。確かに歩き慣れない方は、階段もあることから、その位掛かるかもしれません。無理の無いペースで登りましょう。
歩き始めてすぐ、見えてきた大きな鳥居は、荒穂神社の鳥居です。この日は曇りですが、雨上がりの緑に包まれた風景は素晴らしいですね。
この登山道は開運の道と名付けられていて、随所に建てられた石碑には、菅原道真公が詠んだ和歌が刻まれています。
山頂直前は、しばらく階段が続きます。歩き慣れてない方は、休憩を取りながら山頂を目指しましょう。
これは下山の際に撮った風景ですが、1枚目で広い登山道の様子がわかります。2枚目3枚目は、前日の雨に濡れ、しっとりした木々を写したものです。
山頂からの眺め
山頂には展望台があり、筑紫平野を望むことができます。僕は、晴れた日の朝駆け(日の出前に登る)で、この展望台から日の出を見る事が多いのですが、この日のような曇り空でも気持ちの良い風景を見る事ができました。
また2階建の展望台の1階・2階にはベンチがあり、休憩することができます。
荒穂神社について
- 天拝山の中腹(6合目あたり)に鎮座しています。
- 御祭神は、瓊々杵尊(ににぎのみこと)です。
- 社殿の背後に鎮座する大きな岩が、御神体です。
- 建立された年代は分かりませんでしたが、筑紫野市と佐賀県の基山町の境にある基山(きざん)を囲うように二つの荒穂神社(基山町にもあり、そちらが本家です)が建立されたというような情報もありました。
- 663年に起きた白村江(はくすきのえ)の戦いに日本が敗れた後、大陸からの侵攻に備えて、基山には基肄城(きいじょう)が建てられていたことから、そんな時代背景に合わせて、荒穂神社が建立されたことも考えられますが、建立の経緯を知るには、いくつかの古文書を読み解く必要がありそうだし、正確には分からないのかもしれません。
荒穂神社の風景
天拝山の登山道中腹に、荒穂神社は鎮座しています。(目印になる標識があります。)
緑に囲まれた鳥居の先に社殿が見えるこの構図が、とても好きで、晴れた日は特に緑が美しく見えます。(この日は曇りでしたが、鳥居の先の緑は、やっぱり美しかったです。)
山の中腹という環境も相まって、凛とした空気感に包まれています。また早朝だと、それを顕著に感じることができます。
社殿の背後に鎮座する立派な巨石が御神体です。(おそらく、御神体の存在に気付いてない方も多いと思います)
お参りをして、御神体を撮らせて頂く許しを乞い、撮らせて頂きました。
天拝神社(菅原神社)について
- 天拝山の山頂に鎮座しています。
- 建立時期は分かりませんでした。
- 天拝神社は、菅原神社とも書かれていることから、菅原道真公をお祀りしているようです。
- 天拝神社の前にある岩は、おつま立ちの岩と呼ばれ、菅原道真公が立っていたとされてます。
天拝神社(菅原神社)の風景
登山道の項で紹介した階段を登り切ると、天拝神社(菅原神社)が出迎えてくれます。そしてその先に展望台があります。
小さな社殿は、近年建て替えられたようですが、趣を感じる佇まいで、眺めの良い山頂という環境とよく合っています。
ここまで歩いてきた人たちが、まず手を合わせる風景や、社殿の周辺でくつろいでいる風景を見ていると、歴史ある山が現代の人たちを迎え入れてくれているように感じます。
山頂からの眺めは素晴らしいです。
古代の歴史を感じながら、手を合わせてみてくださいね。
公園の外周にあたる道路沿いの桜は、かなり散っていましたが、公園内の桜は満開でした。
そんな桜と対照的に、公園内の森は、しっとりとした緑に覆われていました。春になりこの先、いろいろな花の彩りと、新緑の美しさを楽しむことができますね。
ぜひ、天拝公園(天拝歴史公園)へ、足を運んでみてください。
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camera: Nikon z6ii
lens: フォクトレンダー apo-lanthar 35mm
マウントアダプター Megadap ETZ21使用(E→Z)
写真編集: Adobe Lightroom- Aモードで絞り(F値)を変えながら撮影しています。風景撮影なので、F8あたりを主に使っています。
- ホワイトバランスはオート
- 僕がリスペクトしているフォトグラファー・ビデオグラファーの林さん(YouTube 林チャンネル)が、写真編集で「かすみの除去」を思いっきり下げた状態から画作りすると柔らかな画(意図的な画質落とし)になることを提唱されていて、その手法が気に入っています。今回は最初に、「かすみの除去」を-30程度に下げてから、明暗調整・色の調整をしています。
- 上記について補足すると、今時のカリカリした画が好きではない僕に合う手法です。画質を落とすといいつつも、黒レベルをマイナスに振っていくと色が締まり、しっかりした画になっていきます。
- カラーグレーディングで、シャドーと中間を少しだけ緑寄り、ハイライトを少し青寄りに調整してみました。(よくある、苔や森を凄い緑に強調した写真を目指したのではなく、記憶の景色を頼りに、植物と社殿が雨に濡れた風景を再現することを目指しました。)