新年の祈り|2024年1月しぶんぎ座流星群
こんにちは、kehogiです。
2024年になり新年最初の天文現象”しぶんぎ座流星群”の撮影をしてきたので、その様子を紹介しますね。
しぶんぎ座流星群について
しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群・10月のオリオン座流星群と並ぶ3大流星群のひとつです。
(これらは毎年、安定した数の流星が観測されることから、そう呼ばれています)
しぶんぎ座という星座は、現在存在しない”壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座”という星座に由来していて、”りゅう座ι(イオタ)流星群”という別名もあるようです。
流星群は、他の天体(母天体)が残した塵の帯と地球の公転軌道が重なる際に発生する天文現象で、今回のしぶんぎ座流星群の母天体は確定してないようですが、小惑星だと仮定されています。
今回の撮影タイミングについて
今回は、2024年1月4日18時ごろに極大(流星群の活動が活発になること)を迎えました。放射点(流星が放射場に出現するように見える点)は北斗七星付近の北東方向です。
そして放射点がなるべく夜空の高い位置にある方が、より多くの流星を観察できるのですが、4日18時以降でより高い位置を狙うには、日付が変わり5日の未明が良さげな時間と考えられますが、5日は夜中1時ごろから半月が昇り、明るく夜空を照らすことが予想されます。
そこで、流星群の撮影を狙う人たちは、それらをもとに最適な撮影タイミングを考えることになります。
僕は、極大の日時から時間の経過が少なく、月の影響が少ない4日23時〜5日1時半を撮影のターゲット時間に設定しました。
(もちろん極大前後日の夜も、数は減るものの流星が観察できます。ただ今回、冬の気候で前後どちらも晴れではなかった。)
東峰村で流星を撮りたい
上の写真は4年前に撮影しました。
天の川が写っているので明け方だと思います。(2月は日の出直前に、天の川が昇ります)
「日田彦山線の鉄道橋と流星を、もう一度撮りたい。」
という気持ちで東峰村へ行きましたが、霧が出ています。
時間にまだ余裕があったので、条件が良い場所が無いか東峰村内の鉄道橋・棚田などを巡りました。
その途中、筑前岩屋駅のイルミネーションに惹かれて動画を撮影したので、後で紹介するYouTube動画に収めています。
流星のようなイルミネーションと、夜空の流星が一緒に写れば素敵ですよね。
そして、この鉄道橋の写真は、今回お気に入りです。
うっすらと出ている霧と、村の方の住まいと鉄道橋が、山間の暮らしを感じさせてくれます。
また、この付近での撮影を考えたのですが、東峰村の撮影場所って、どこも住居に近いんですよね。(当たり前ですね)
「深夜に家のそばに数時間も人がいたら嫌ですよね。というか完全に不審者だよ。」と、いつも考えて、ここ数年東峰村での星空撮影は気持ちが乗りませんでしたね。
(第二大行司橋梁の直下だけは、比較的撮りやすいと思ってます。他は明るい場所が多いです。)
いろいろと考えましたが、霧が晴れる見込みが無いのと、気温が下がってきて路面凍結しそうで、東峰村を後にし山を降りました。
場所を変え、朝倉市で流星群を撮影
上で書いた理由で撮影場所を変えることになり、帰り道途中の朝倉市郊外でカメラをセットしました。
(具体的な場所は書きませんが、国道386号線の北側で山寄りです。開けた田畑がある場所で、ルール違反・マナー違反にならないであろう位置に車を停めカメラをセットできました。)
ここもうっすらと霧が出ていて、条件が良いとは言えませんが、時々星が流れていくのが目で見えました。
北斗七星付近を大きく流れた時は、「写ってますようにー」と願っていたら、写っていて嬉しかったですね。
北斗七星の”ひしゃく”の、すぐそばを流れています。
そして、よく見ると北斗七星のいちばん下の星のそばにも、流星らしきものが写っていました。
そして1時半ごろになると、山の稜線から月が昇ってきました。想定した通りの展開を眺め、撮影の終わりを感じます。
山の稜線の左のほうに流星らしきものが写っています。人工衛星が発光する現象のように見えますが、流星だといいなと思いました。
YouTube動画に撮影した写真・動画・タイムラプス動画を詰め込み、僕の祈りも込めています。
こちらを見てもらうと、実際に流星が流れる様子が分かります。(静止画パラパラ方式のタイムラプス動画ではなく、一般的な動画形式で流星を収めています)
ぜひ見てくださいね☆
撮影にあたる僕の想い
ポラリスへの祈り
年明け最初に投稿した記事では、地震の件に触れませんでしたが、流星の撮影中は、元日に起きた能登半島地震のことを考えていました。
僕が流星を撮ったところで状況に何か変化がある訳でもなく、ただただ星に祈り、流星にお願いごとをするだけです。それでも、考えながら撮影をしたかった。
そんな撮影中に、ポラリス(北極星)に向けて手を合わせました。合わせた両手の指先にポラリスがあるような位置で祈り、お願いごとをしました。
地震から数日経った時点で僕が願えたのは、今も埋もれている方が一人でも多く助かって欲しいということ。
するとポラリスのすぐそばで、煌めきがありました。
そして撮影を終えるタイミングで、もう一度ポラリスへ手を合わせると、やはり煌めきがありました。
創作のような話ですが本当のことなので、この願いが叶って欲しいと思いました。
私たちに何ができるか
YouTube動画の中で、”私たちに できること”について投げかけました。
災害や悲劇的な事が起きると、だれもが立ち止まり、自粛することなどを考えると思います。
確かに、遊んでいたら被災した方に申し訳ない気持ちになりますが、(祈りつつも)自粛せずに経済を回すことが好循環につながるし、自分自身の心の安定にもなるというのが、僕の考えです。
僕もいずれは、被災した自治体への寄付や、ふるさと納税を活用するなど、自分なりに出来る事をしていきます。
みなさんも何か出来る事で、気持ちを被災地に届けて欲しいと思います。
なお、テレビやネットで情報過多になると、ご自身の気持ちが落ちていく可能性があるので、情報を取り過ぎないことも重要と考えます。(潜在意識に深く刻まれるような気がするので、特に映像には注意が必要と考えます)
以下をタップ(クリック)すると、天文現象記事の一覧が表示されます。
<天文現象記事一覧>
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【YouTube動画内の星空動画/東峰村で撮影した写真】
カメラ:Nikon Z6ii
レンズ:Sigma 20mm F1.4 DG DN | Art〈紹介記事〉
マウントアダプター:Megadap ETZ21〈紹介記事〉
ソフトフィルター:kenko プロソフトンクリア
三脚使用【YouTube動画内のタイムラプス動画/朝倉市で撮影した写真】
カメラ:Sony α7R4
レンズ:Sony 14mm f1.8gm
ソフトフィルター:よしみカメラ StarMist2
三脚使用・霧が出ていたので、2台ともレンズヒーター使用
・どの写真も民家などの光が写るので、ISO感度を上げ過ぎないようにしました。(タイムラプスは試し撮りを行い、写りを確認してから開始)
・流星を写すには長い露出時間は不適と考え、6秒としました。(欲張って長い露出時間にすると、流星の写りが薄くなると思っているため)・写真編集: Adobe Lightroom
・a7R4で撮影した星景写真は、ソフトウェアDxO PureRAW2でノイズ低減処理を行なってLightroomで編集しています